いっすねー!山脇のインフラ訪問記 第6回 長生橋編2022年12月18日
ちょっとレトロでカッコいい。 信濃川で一番古い「長生橋」に行ってみた!
「Re:Think インフラプロジェクト『つなごう!新潟の未来!』」のナビゲーター、よしもと新潟県住みます芸人のいっすねー!山脇さん。県内のインフラ施設を訪ねる第6回目は、長岡市にある長生橋を目指しました。
長岡市の中心部で、信濃川の右岸と左岸をつなぐ長生橋。「土木学会推奨土木遺産」に認められた歴史と姿の美しさ、長岡花火ではナイアガラが仕掛けられる橋として知られています。長岡市のシンボル的存在で、信濃川に架かる橋としては、新潟県では一番古いとか。まずは新潟県長岡地域振興局 地域整備部を訪ね、長生橋の歴史や今行われている補修工事について、聞きました。
山脇 長岡って、橋がたくさんありますよね。
-- 長生橋、フェニックス大橋、大手大橋、蔵王橋…。信濃川に架かる橋で、県が管理している橋だけで5橋あります。中でも一番古いのは長生橋で、初代は1876(明治9)年に誕生しました。
山脇 今は鉄骨ですよね? 初代は、何で造られていたんですか?
-- 木ですね。当時は信濃川に中洲があったので、中洲を中継点に、2本架かっていたそうです。
山脇 となると、短かったんですね?
-- 長い方の橋で400mちょっと。1本につながった2代目長生橋は、当時日本で一番長い木橋だったそうです。
木製の時はよく流されて、補修しながら使っていたそうですが、車も走るようになってきたこともあって1937(昭和12)年に今の橋になりました。3代目は今年で85歳です。
山脇 ちょっとレトロな感じもあって、カッコいいですね。
-- 今では珍しい形ですよね。当時は、コンピュータがなく複雑な計算ができなかったり、大きな重機がなかったりしたため、どうしたら長い橋を造ることができるかを検討して、この「トラス構造」になったそうです。
強靭(きょうじん)な構造ですが、昭和40年から50年代にかけて車の通行量が増えたことから、重さに耐えられるよう、補強工事を行っています。
山脇 今も工事中ですよね?先日、通ろうと思ったら通れなくて。
-- 今回は2度目の大きな工事で、傷んだ部分の「補修」が目的です。橋の上部をつないでいる「上弦材」と呼ばれる部分に、補強板を取り付けています。
早速、現場に行ってみましょうか。
工事は平日の9時から16時まで。ただし、長生橋は東と西をつなぐ主要な国道で、市民の足である路線バスも多く行き来することから、バスと緊急車両だけは通れるようにしているのだそう。
山脇 わー!車が通っていない橋を渡るなんて新鮮!
-- 通常の交通量は1日に1万台以上。5年に一度の点検で傷んでいる箇所が多く見つかったことから、大規模な補修が必要と判断しました。
山脇 それだけ車が通っていたら、橋も疲れますよね。
-- やはり重量のあるトラックなどは影響がありますね。
山脇 「長生橋さん、がんばれー!」
-- では、上に上ってみましょう。
山脇 え?あそこまで上るんですか…?
-- 高さはありますが、建屋で壁に囲まれますから、そんなに怖くないですよ。安全ベルトを付けて、どうぞ。
山脇 いよいよ現場!な感じしてきましたね!
ハシゴを上って空中の建屋へ。確かに、中に入ると地上のように思えます。
山脇 ここで補強板を取り付けているんですよね?
-- ボルトとナットを使って取り付けています。この区域が終わると、建屋を移動して、また作業を行います。涼しい今の時期はいいんですが、夏は建屋内が50℃を超えるので、30分作業をしたら交替、を繰り返します。
山脇 おまけに防護服を着ていますよね。サウナの中でサウナスーツ着て作業するようなものだ…。
うわ、揺れた!
-- 路線バスが通りましたね。長生橋は、あえて揺れやすいところを作ることで、うまく力を逃がしているんです。
山脇 なんだか、長生橋がとっても身近に感じられてきました。設計した人、補修する人。皆さんのおかげで、こうやって、橋があり続けるんだなあ。
おわりに
ちょっと前に長岡に来て「なんで通れないんだ?」って思っていたところでした。そして、橋がないと行けないところって、たくさんあるんだなって気づいたんです。安全に、安心して使い続けるためには、補修が必要。長生橋のように「長生き」な橋はなおさら。工事の現場も見せてもらって、改めて、橋への感謝の気持ちが生まれました。これからは、入口で「ありがとう」、出口で「お疲れさま」。そんな思いを持って通りたいです。そして僕自身は「人と橋の架け橋」になりたい、なろう、と決意しました。
■新潟県長岡地域振興局地域整備部
長岡市沖田2丁目173番地2
TEL0258-38-2623