インフラレポート2023|The Future Builders 第2回2023年10月14日
「当たり前」を守る人たちに、 感謝。感謝しかない! ー 貝瀬組(魚沼市)
よしもと新潟県住みます芸人のいっすねー!山脇さんが訪れたのは魚沼市泉沢。放っておけば雨で山の斜面が崩れ、山が痩せてしまう。それを防ぐために建設される「谷止工(たにどめこう)」の現場に行きました。猛暑の中「いつもどおり」の仕事を続けている人たち。すごすぎました !!
訪れたのは8月。魚沼市が「全国第2位」の最高気温を記録した日でした。現場事務所に着くと「現場はこの上です」と貝瀬組の高橋東さん。山道を歩きながら、何だか道が新しいことに気付きました。「最近造られたんですか?」と聞くと「この工事のために道を開いたんですよ」。なんと、そういうことでしたか!
炎天下を歩くこと10分、着いた現場ももちろん炎天下です。お話を聞く佐藤景太さんが、ファン付きのベストを着て現れました。造っているのは、谷止工。沢に設置され、土砂の移動を抑えて、山が痩せるのを防ぐのだそう。まさに山を守る仕事です。
造っている谷止工はコンクリート造。現在は4mほどの高さですが、最終的には8mになるそう。「だいたいあそこくらいまでです」。佐藤さんの指差した先を見ると、山の斜面に目印が。なかなかの大きさ。「大きな構造物ほど、達成感があるんですよ。『やったな』って」。うん、分かる気がしました。
佐藤さんは、お子さんが4人いるパパ。次の世代に伝えたいことは?と聞いたら「自分のやりたいことを見つけられるといいと思う」と。佐藤さん自身、転職しやり始めてみたら「つくるの、好きだったんだな」と気付いたとか。「何でも、モノをつくるのが好きなら、この仕事、向いていると思いますよ」。
以前は運送業をしていたそう。「『よくしてくれてありがとう』なんて言われると、うれしいですね」。ここは山の中だけど、集落の中で道路を造っていたりすると、近所の人たちが声を掛けてくれてるんだとか。「何やってるの?」「これ食べて」。飲み物や漬物を差し入れてくれたり、お礼を言われたり。「人目につくところで作業していると、いいことありますよね」。
外で作業されている皆さん本当にお疲れさまです!改めて感謝の気持ちが湧き上がってきました。歩く道、眺める景色、生活する集落、普段何気なく過ごし、当たり前のように終わる1日。そういった「当たり前」は、こうして自然を守り、人々の生活を守る現場があってこそなのだな、と感じました。
自然が魅力的な新潟。人と自然が上手く共存できているのも、こうした現場の方々がいるからこそと知りました。僕も一歩一歩進む道、目に入る景色、出会う人々、いただいた仕事、一つ一つに感謝をしながら過ごしていこう。 それにしても、当たり前を、当たり前と思わせちゃうこの現場。この行動。すごすぎ!!!自分が小さく感じ、猛暑よりも思いが熱くなった取材でした。佐藤さん、この山はあなたに任せました。
■山脇の現場いっすねー!
現場で見つけたちょっと気になるモノをご紹介!