「HOME」の可能性追求 新しい価値提供

南谷 和秀 氏
最近の情勢はいかがですか。
物価高に加え、人件費、物流費の上昇による住宅価格の上昇は収束していません。この厳しい時代、経済の好循環を期待しています。持ち家市場の伸びが鈍化する中で、当社の新築事業の受注高は前年比2桁増、リフォーム事業は4年連続で伸長を達成しています。建て替えやホテル・旅館など大型のリフォーム工事がよく伸びました。
ミサワホームでは昨年8月に新企業理念「ミサワアイデンティティ」を策定しました。「HOME(ホーム)」という根源的なテーマに改めて向き合い、可能性を追求し、新しい価値を提供し続ける姿勢を宣言。われわれは何のために存在しているのか、という再定義を行った次第です。
今年注力するポイントは。
引き続き事業構成の多層化を進めます。新築事業では営業設計社員が高デザイン住宅を提案、分譲事業にも専従体制とソフト提案で他社との差別化を図ります。ミサワブランドの買い取り再販、3年ぶりとなるマンション販売にも力を入れていきます。
2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、家庭のエネルギー収支を実質ゼロ以下にするZEH(ゼッチ)住宅が推進されていますが、当社は全国のミサワグループで1位となる97%超の普及率。「スマート スタイル ルーミエ大屋根タイプ」は、先進的な省エネルギー活動や製品などを選ぶ24年度の「省エネ大賞(省エネルギーセンター主催)」で会長賞を受賞しました。
働き方改革も進化を続けており、経済産業省の健康経営優良法人にも2年連続で認定されています。社員とはさまざまな段階で面談を行い、エンゲージメント(会社に対する愛着度)を高めていきます。従来のスライドワーク(時差出勤)から勤務時間を変更できるフレックスタイム制への移行、副業解禁、育児休暇の取得促進など、多様な制度をつくって企業価値を高めています。社内のスポーツサークルの活動費用支援も始めました。
若い頃の自分へのアドバイスは。
当社の創業者が朝礼で話した言葉で覚えているのは「毎日10人新しい人に会うことにしている。それを50年続けたとしても日本の人口の0.2%に満たない人にしか会えない」ということ。若い頃の自分には「仕事関係、プライベートに関わらず、数多くの人に会って見聞を広げ、見識を深めろ」とアドバイスしたいです。人に会うと刺激を受ける、話せばつながる。いろんな人に会うことは大切です。
Overview [概要]

◼所在地 |
〒951-8533 新潟市中央区関新2丁目1番53号 TEL.025-232-3330 FAX.025-232-3370 |
◼設立 | 1982年5月10日 |
◼事業内容 |
住宅の建築工事、リフォーム工事の請負ならびに設計監理 店舗、ビル、倉庫等の建築工事請負ならびに設計監理 住宅の分譲販売ならびに不動産の売買、交換、賃貸、仲介 および管理住宅関連設備機器販売など |
◼資本金 | 1億円 |
◼売上高 | 125億1,289万円(2024年度) |
◼社員数 | 240人(2025年3月1日現在) |
◼ホームページ | https://hokuetsu.misawa.co.jp/ |