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伝統と革新の酒造り 地域の農業と共存共栄目指す

代表取締役社長
細田 康

新事業への参入が話題になりました。

 2017年頃から、日本酒以外のアルコール飲料について基礎研究を続けてきました。中でもジンは原料の自由度が高く、世界的に市場規模が拡大していること、そして将来的に米を原料の一つとして活用できる可能性があることから、参入することを決めました。商品名は「KUBOTA GIN」です。
 参入の背景には、当社の「いいお酒を造る一番の基盤は、いいお米を作っていただくこと」という信念があります。農家の方々に良質な酒米を継続的に生産してもらうために必要なのは、米を作り続けることのできる環境を守ること。日本酒以外の新たな米の活用法を模索することも不可欠と考えています。

こだわりや特徴は。

 商品名に代表銘柄「久保田」を冠した理由は、創業の精神を継承し、新事業にも日本酒との一貫性を持たせるためです。長年、日本酒一筋で歩んできましたが、新たな一歩を踏み出す際も、この地域の自然の恵みを伝えるという理念は変わりません。製品開発においては、越路の自然、里山の土や緑を感じさせる味わいと、久保田らしいキレの良さや辛さを表現することにこだわりました。まずは「KUBOTA GIN」の価値が市場に認められるよう製造に取り組みます。

その他のトピックは。

 今年は当社を代表する「久保田」の誕生40周年です。40年間の歩みを振り返りつつ、次の時代への展望を示す機会にします。記念イベントを検討しており、準備を進めています。
 また、昨年は「朝日蔵」を大幅に刷新して設備導入を行い、より精度の高い酒造りを実現しました。お米の浸漬から蒸米、仕込みまで、きめ細かいコントロールができる体制を整えています。海外からのお客さまも増えていますので、酒造りへの理解を深めていただけるようセミナールームも新設しました。

若い頃の自分にアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけますか。

 「やりたいこと」「なりたいもの」がないことを悲観する必要はありません。まずは目の前のことに一生懸命に取り組むことです。そうすれば、次のステップへのチャンスが必ず巡ってきます。若い方々には多様な職業や生き方に触れて、視野を広げながら、社会人としての基本を身に付けてほしいですね。時に苦労もありますが、誠実に取り組む姿勢が、将来の可能性を広げることでしょう。

Overview [概要]

蒸留酒事業に新規参入した新商品「KUBOTA GIN」
◼所在地 〒949-5494 長岡市朝日880-1
TEL.0258-92-3181㈹ FAX.0258-92-4875
◼創業 1830(天保元)年
◼創立 1920(大正9)年
◼事業内容 清酒製造・販売
◼資本金 3億円
◼売上高 80億1,200万円
◼従業員数 170人(2025年4月現在)
◼支店 関東支店
◼ホームページ https://www.asahi-shuzo.co.jp/