保育の質に焦点 選ばれる保育施設に

古田島 繁 氏
課題としていた本部機能強化の進捗(しんちょく)はいかがですか。
昨年4月に本部事務所を新築し、会議や研修に使うほか、各園に分散していた諸事務を本部に集約しました。創設以来立て続けに開所してきたため、業務合理化を含めた本部機能強化は今年も腰を据えて進めます。
多くの引き合いをいただいて、今後4年間で新規で4園の開園が決まっており、その準備にも追われています。既存の各園に対するバックアップ体制の強化と開設準備、どちらもしっかり取り組んでいきます。
少子化が進む新潟県内でも保育施設は不足していますか。
少子化よりも女性の社会進出のスピードが勝っているということだと思います。ただ、あと5、6年先には供給が満たされるはずです。今後公立保育園がどうなっていくか分からず、先行きは不透明です。現状のニーズは「預けられる場所があればいい」ですが、これからは親が施設を選ぶようになるでしょう。保育の質が問われます。
グループが目指す「質」とはどのようなものですか。
指標は四つあります。一つ目はハード面、施設が充実しており子どものいる場所、使うものが安心安全であること。次にソフト面、保育者のスキル、さらに保護者と地域社会とのコミュニケーション、最後に行政の評価、つまり外部評価ですね。この四つを高めていけばおのずと保育の質は高まります。選択する側である保護者のニーズを取り入れるのも大事ですが、何よりも何が子どもたちのためになるかを最優先に考えて園の運営を行っていきます。
新型ウイルスへの対応は。
感染者が急拡大した今年の年初からは、保健所の対応、行政からの通達内容も度々変わり、変化する状況下で各自が精一杯の対応をするしかないという状態でした。どの園も、感染者が出たらすぐに閉所したいというのは同じです。その方が結果的に早く再開できますから。しかし保護者の中には医療関係者など、社会機能維持に必要な「エッセンシャルワーカー」もいるため、なんとか閉所せずに対応できないか、となる。そのせめぎあいが続きました。
起業家として若者にメッセージをお願いします。
「チャンスの扉にはドアノブがない」という言葉をご存知ですか。自分では開けられず、誰かが開けてくれるのを待つしかありません。しかし、開けられた時に飛び込めるかはまた別の話で、飛び込む準備を常にしっかりしておくことが大切です。
Overview [概要]

◼所在地 |
社会福祉法人 颯和会 〒950-2022 新潟市西区小針6丁目43-1 TEL.025-233-1111 NPO法人 新潟県ワーキングウーマン・サポートセンター 〒950-0088 新潟市中央区万代3丁目4番3号 新潟日報メディアプラス1階 TEL.025-282-5355 |
◼設立 | 2004(平成16)年10月 |
◼事業内容 | 保育・教育・子育て支援事業 |
◼職員数 | 232人 |
◼運営施設 | 保育園 5園、認定こども園 3園、子育て支援センター 3施設、イベント保育他 |
◼ホームページ | https://www.pastel-group.jp/ |