訪日客に照準 多彩な観光資源生かす

田口 昌男 氏
昨年6月、社長に就任されました。
出張で何度か新潟には来ていましたが、暮らすのは初めてです。食事がおいしく、新潟での日々を楽しんでいます。金山が世界遺産登録された佐渡へも行き、島全体で喜んでいる様子を肌で感じることができました。
佐渡は思ったよりも大きな島ですね。ただ宿泊のキャパシティーがやや足りないので、他の観光地と組んでしっかりお迎えできる体制をつくり、ワンチームで魅力を発信していければと思います。新発田市の「蔵春閣」も今年はもっと活用していきたいですね。
本年度以降の営業継続が決まりました。
多くのお客さまから営業継続を望む声をもらい、従業員の雇用も守られたことに安堵(あんど)しています。
新型ウイルス禍で生活行動、消費行動が変わり、人を介さないサービスも評価されています。われわれの財産である会員プログラム「One Harmony(ワン・ハーモニー)」を活用しながら、ホテルオークラの価値をさらに高めていきます。
宿泊は新型ウイルス禍前に戻っていますが、インバウンド(訪日客)は十数パーセント。低いということは、まだまだ伸びしろがあるということです。現状は中国、韓国、台湾からのお客さまの利用が多いのですが、欧米、特に富裕層を招くには「特別な体験」が必要だと考えています。新潟の田んぼで田植えや収穫を体験する、料理長と市場を訪れ新潟らしい食材を一緒に選ぶなど、特別な目的で新潟を選んでもらうオリジナルな体験旅行などはどうでしょうか。幸い新潟には素材となる観光資源がたくさんあります。さまざまな素材にストーリー性を持たせ、旅行商品として露出していく必要があると思います。
宴会部門はようやく戻ってきた感があります。レストラン部門はもっと伸ばしていきたいですね。県内各地の魅力を伝える「新潟を食べようフェア」は今後も継続して開催していきます。安定的な収入が見込めるテナント部門にも力を入れ、強い利益体質への転換を図っていきます。
若い頃の自分にかけたい言葉は。
40代の自分へ伝えたいのは「理論武装で相手を論破するよりも、相手が腹落ちする話をしよう」というものです。議論は勝ち負けではありません。若いうちから、笑顔で相手が心から納得できる対話を心がけておけばよかったと思っています。
Overview [概要]

◼所在地 |
〒951-8053 新潟市中央区川端町6丁目53番地 TEL.025-224-6111 FAX.025-224-7060 |
◼開業 | 1978年10月5日 |
◼事業内容 | ホテル事業 |
◼資本金 | 8,100万円 |
◼従業員数 | 115人 |
◼ホームページ | https://www.okura-niigata.co.jp/ |