豊かな食文化を守り生産者と消費者をつなぐ

大澤 厚志 氏
新型ウイルスの影響はいかがですか。
昨年に引き続き新型ウイルスの影響は大きく大変厳しい一年となりました。消費宣伝活動、特に小学校、幼稚園への出前授業ができない。将来の食を守ってもらう子どもたちに食育ができなかったのは残念なことでした。
少しでも消費の活性化になればと私が代表を務めている新潟県青果物消費拡大推進協議会と全農新潟県本部とで検討し、初の試みとして、プロモーションビデオ(PV)「にいがたそだち」を作りました。新潟が誇るおいしい野菜や果物をPRする動画です。茶豆、十全なす、やわ肌ねぎ、ル・レクチエなどが親しみやすいキャラクターになって登場。ノリのいい音楽に合わせて特徴や魅力を紹介します。
スーパーなどの店頭で流すほか、3月からはラジオで、4月からはテレビCMでも流れています。子どもたちが口ずさんでくれることを期待しています。
今年から動き出すことはありますか。
2020年6月に施行された卸売市場法の改正を受け、市場が大きく変わろうとしています。来年6月に燕市に開場予定の「新印青果西部卸売市場」は、これまでになく開かれた市場になるでしょう。飲食店が並ぶガレージハウスやドラッグストアなど、誰もが遊びに行きたいと思わせるにぎわいを創出。一方、燕市と災害協定を結び、災害の際の避難場所や物資の一時保管・供給の場所としても活用していきたいです。
県は園芸振興に力を入れており、生産拡大と農業者の所得向上を図る取り組みを行っています。生産者と消費者を結ぶ私たちの役割も重要になってきています。新潟特産の越後姫の更なるブランド力向上を目指し、新発田地域において大粒イチゴを厳選し、「姫のてまり」としてデビューしました。ぜひ味わってください。また、健康食として注目されている干し芋や焼き芋の加工・販売、胎内市を中心に砂丘地で栽培されている落花生の生産拡大にも努めています。
若い世代へのメッセージをお願いします。
世界中のどこにも負けない日本食の素晴らしさ、豊かさを大事にしてほしいですね。食を預かる業界人として、仕事のやりがいや誇りをもって業務に励んでいただきたいです。若手社員の中には、早朝から働くセリ人として4人の女性も活躍しています。
Overview [概要]

◼所在地 |
〒950-0191 新潟市江南区茗荷谷711番地 TEL.025-257-6800 FAX.025-257-6802 |
◼設立 | 1964年8月 |
◼事業内容 | 青果物卸売業(青果物及びそれらの加工品の総合卸売販売) |
◼資本金 | 1億4,000万円 |
◼売上高 | 327億円(2021年3月) |
◼従業員数 | 197人(男性145人、女性52人:2022年4月1日現在) |
◼支社 | 西部支社、北部支社、六日町支社、小千谷支社 |
◼グループ会社 | 新潟県南部青果㈱、新印佐渡中央青果㈱、新印上越青果㈱ ほか |
◼ホームページ | http://www.sinjirsi.co.jp/ |