人材確保にも役立つ「行きたくなるオフィス」

武部 直樹 氏
昨年、新潟支店を改装しました。
「越LABO(こえるラボ)」と名付け、働きやすい環境とするのはもちろん、オフィスをご見学いただけるようにしました。キャビネットなどに県産スギを使い、応接室には新潟のデザイナーが手がけたペンダントライトを設置。日本海の水の流れを意識した空間演出など、随所に新潟らしさを打ち出しました。
席を固定しない「フリーアドレス」と、仕事に応じ最適な場所を選んで働く「アクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)」を導入し、大きなテーブルだけでなく電動昇降デスクを備えたパソコンスペースや、集中したい時の個室ブースなどを設けています。ペーパーレス化を進め、収納キャビネットを減らしたので以前より広く感じますね。
当支店にはオフィス環境部門と商環境部門が入居していますが、部門を超えたコミュニケーションが良くなりました。お客さまについての情報交換も容易ですし、互いの仕事を学ぶこともできます。仕切りのある会議室をなくし、オープンな空間でミーティングをすることで発言しやすい雰囲気になり、アイデアや意見が活発に出るようになりました。
5年先、10年先を見据え、これから戦力になる若い世代が働きやすいオフィス環境整備を提案しています。新型ウイルス禍でテレワークが普及したものの、現在は「行きたくなるオフィス」環境をつくる動きが加速しています。働きやすい職場環境整備は人材確保にも役立ちます。
フリーアドレスを定着させるポイントを教えてください。
コミュニケーション活性化や仕事の効率化など、目的を明確にすることが肝心です。お客さまには「若い人たちに定着までのプロジェクトを任せてみては」とお勧めしています。あとはルールづくり。当支店では「昨日と違う場所に座る」「同部署の社員で集まらない」と決めています。フリーアドレスが定着するまで諦めずに続けることです。
今年の「働き方」のトレンドは。
当社の「ワークデザイン研究所」では、働き方・働く環境の調査・研究を続けています。今年は、組織を越えて知を結び付ける「ナレッジブローカー」がキーワード。近年、所属する組織の外部で新たな学びを得る「越境学習」の機会や多様なメンバーの共創の場をつくる企業が増えています。ナレッジブローカーがその仲介となり、知の交流を促すことで組織が活性化し、イノベーションが生まれると考えています。
Overview [概要]

◼所在地 |
〒950-0088 新潟市中央区万代3-1-1 メディアシップ12階 TEL.025-243-2281 FAX.025-243-2284 (本社:神奈川県横浜市西区北幸1-4-1 天理ビル19階 TEL.045-319-3401) |
◼創業 | 1945年10月 |
◼事業内容 | スチール家具全般の製造・販売、産業機械その他の製造・販売、金属製建具取付工事の請負、建築業に関わる付帯工事・設計・製造・販売、商品陳列機器その他の製造・販売、各種セキュリティ機器に関わる付帯工事・設計・販売、各種医療機器その他の機械器具の設計、製造ならびに販売、事務所の環境向上と事務・生産効率向上に関する情報の提供とこれに関連する機器の製造・販売 |
◼資本金 | 186億7,000万円(2024年3月31日現在) |
◼売上高 | 2,982億9,500万円(連結2024年3月期) |
◼従業員数 | 3,940人(2024年3月31日現在) |
◼ホームページ | https://www.okamura.co.jp |