４月に新潟支店長に就任されました。今後の抱負は。

　２０２２年から２年間、新潟観光コンベンション協会に出向していました。この間に得た知識や、お世話になった方たちとの関係性を生かせることが私の強み。航空輸送とともに、「ＡＮＡあきんど」新潟支店長としても地域創生に力を入れ、両面でバランスよく展開していきます。

今年、注力することは。

　まずは元日に起きた能登半島地震の復興支援です。人、モノの輸送協力と、風評被害を払拭することも含め、観光面でも力になっていきたいです。
　また今年は「佐渡島（さど）の金山」の世界遺産登録に期待します。新潟空港に到着した観光客が、佐渡以外の県内にも足を延ばしていただけるよう、新潟の魅力をアピールするなど、一過性の人気で終わらせない工夫をしていきます。古町芸妓などの伝統文化や、燕三条エリアの金物製品はインバウンドにとって大きな魅力になるでしょう。トキエアも就航しましたので、一緒に新潟の航空業界を盛り上げたいですね。
　地域創生に関しては、「ＡＮＡのふるさと納税」も活用。３月には、返礼品としてパイロットやキャビンアテンダントなど職員で構成された「ＡＮＡ チーム羽田オーケストラ」のコンサートを新潟空港で開催しました。寄付者の皆さまにはコンサートを鑑賞したり、一緒に演奏したりと楽しんでいただきました。「空港のあるまち」新潟市らしい返礼品です。さらに昨年はＡＮＡクラウンプラザホテル新潟で、「ＡＮＡのふるさと納税」に加入する県内自治体の返礼品を使用したオリジナル朝食メニューを提供しました。今後もさまざまな企画を継続し、地域経済の活性化に貢献していきます。
　関西圏から新潟空港へは約１時間で、中心市街地へのアクセスも決して悪くない。周辺地域や地元企業と連携し、新潟の良さを国内外に売り込んでいきたいですね。

次世代のリーダーに望むことは。

　新型ウイルス禍を経験して特に感じるのは、変化を恐れないマインドを持つことです。ただし変化はリスクを伴うので、それを掲げても周囲が付いてくる人間的な魅力が求められます。年齢・立場に関わらず素直さと謙虚さを持ち、公私の充実も大切でしょう。さらに情報には敏感であってほしいので、新聞を読むことですね。ネットで情報を得ようとすると、興味のある分野だけに偏りがちですから。自分としては「体・心・技」の順番で、特に心身の健康に注意しています。