学科・領域を超えた新しい学びの成果に期待

平山 育男 氏
昨年は記念すべき年でした。
開学から30周年、公立の大学としても10周年を迎えました。昨年11月には記念イベントを開催しました。これまで5,800人を超える才能を世に送り出した本学は、新しい歴史を刻み始めています。
「明日も集いたくなる学校」を公約に掲げ、学長となって1年。毎朝1階にある学長室から学生や教職員が登校する姿を眺めています。この春も全国各地から新しい学生を迎えました。豊かな学びを得てくれることを期待しています。
今年のトピックをお聞かせください。
昨年9月に誕生した第4アトリエ棟が本格的に稼働します。先端的なデジタル機器を備えたプロトタイピングルームや、映像やオーディオの編集室がまとまったものづくりの拠点です。「デザイン学科」「美術・工芸学科」「建築・環境デザイン学科」全ての学生に大いに使ってもらいたい。3学科からさまざまな表現やアプローチが生まれるでしょう。
本学では入学後、全員が「基礎造形演習」を学び、そこから先は学科や領域ごとに専門知識や技術を学びます。そのため、学生が主体的に課題を選択できる授業とし、領域を超えた学びを可能としました。その成果には大いに期待していますし、学びの積み重ねが進路にどうつながるかも興味深いですね。
地域社会との連携は今後も力を入れていきます。学生はよく長岡のまちでフィールドワークを行うのですが、活動しながら自分の出身地と重ねているようです。地元にも古い建物がある、故郷に戻ったらこういうことをしよう、そう思ってくれるのがうれしいですね。長岡市内の4大学1高専との交流も深めていきたいです。
デザインの視点で課題解決する社会人のリカレント教育も行っています。地域の役に立つ大学としてぜひ活用してください。
若い頃の自分にアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけますか。
22歳の自分に「やりたいことを迷っているとしても自分を信じよう」とアドバイスしたいですね。僕は好奇心の塊で、どんな研究に進むべきか迷っていました。でも、好奇心を追求することに意義がある。長岡に来て建造物の修復や補修に数多く携り、県内あちこちで出会いがありました。今は和釘を研究しています。この研究のおかげで日本建築学会賞を受賞することもできました。
Overview [概要]

◼所在地 |
〒940-2088 長岡市千秋4丁目197番地 TEL.0258-21-3311 FAX.0258-21-3312 |
◼開学 | 1994年4月 |
◼学部・学科 |
造形学部 デザイン学科、美術・工芸学科、建築・環境デザイン学科 |
◼大学院 |
造形研究科造形専攻 修士課程/博士(後期)課程 |
◼ホームページ | https://www.nagaoka-id.ac.jp |