かかりつけ医との連携で共生社会実現へ
認知症の新薬「レカネマブ」による治療が始まりました。
「レカネマブ」はアルツハイマー病の進行を遅らせる期待が持てる新薬ですが、対象は初期の患者さんだけ。そして投与できるのは限られた医療機関のみとなります。当院では、じわじわ増えている若年性認知症の患者さんへの投与も始まりました。
もちろん、すぐに治療が受けられるわけではありません。厚生労働省の定める「最適使用推進ガイドライン」に沿ってアミロイドPET(陽電子放射断層撮影)検査もしくは脳脊髄液検査を行い、脳内にたんぱく質「アミロイドベータ」が蓄積していることを確認した上で治療が始まります。2週に1度の投与で、およそ1年半が目安です。
AIプログラムによる脳ドックの受診状況はいかがですか。
予想を超える多くの方に受診していただいています。脳の健康状態を調べ、認知症のリスク軽減につなげることができますので、活用していただきたいですね。また、オンライン診療にも力を入れていきます。当院が得意とする脳血管障害などの回復期のリハビリに関しては難しい面もありますが、認知症や生活習慣病の治療には向いていると思います。
ちなみに、認知症にかかりにくいのは人と接する時間が長い人が多いですね。社会性を維持し孤立しないことが大事。生活習慣病のコントロールや適度な運動、難聴予防も大切です。
自分や家族が記憶障害かな、と思ったらどうすればいいのでしょう。
認知症をセルフチェックできるウェブサイトがたくさんありますし、新潟市でしたら「認知症安心ガイドブック」にチェック表が載っています。まずは状態を調べてみて、気になる結果が出たら医療機関に相談してみてはいかがでしょう。かかりつけ医、にいがたオレンジドクター(もの忘れ・認知症対応指定医療機関)、専門医が連携し、早期発見・診断・治療につなげます。
認知症の方が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らせる社会の実現を目指す法律「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が施行されました。認知症に関する正しい知識と理解を深め、共生社会の実現に寄与することは国民の責務です。
次世代のリーダーに望むことは。
自分の部下をしっかり育てることだと思います。公平な評価をし、部下の個性を見極めて育てることができれば、立派にリーダーシップを発揮してくれるでしょう。
Overview [概要]
◼所在地 |
〒950-0983 新潟市中央区神道寺2-5-1 TEL.025-244-0080㈹ FAX.025-244-0050 |
◼開院日 | 2002年10月1日 |
◼事業内容 | 病院 |
◼診療科目 | 内科、消化器内科、脳神経内科、リハビリテーション科、循環器内科、呼吸器内科 |
◼職員数 | 630人(2024年3月現在) |
◼病床数 | 261床 |
◼事業所 | 介護医療院「みどりケアセンター」、介護老人保健施設「緑樹苑」、緑樹苑通所リハビリテーション、みどり訪問看護リハビリステーション、居宅介護支援事業所、住宅型有料老人ホーム・デイサービス・ショートステイ「浜浦みどり荘」 |
◼委託事業 | 新潟市認知症疾患医療センター、新潟市地域包括支援センター宮浦東新潟、新潟市在宅医療・介護連携ステーション中央第二、生活支援体制整備事業 |
◼ホームページ | https://www.midori-gr.jp/ |