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酒造りの価値と魅力 世界へ、次世代へ

代表取締役社長
峰政 祐己

昨年は国内外でさまざまな動きがありました。

 お客さまとの直接的な接点づくりのため、JR新潟駅の商業施設「CoCoLo新潟」に直営店を出店しました。観光客のお土産や贈答用の利用が順調に伸びています。お客さまとつながる場として、今後は地域の飲食店との連携も深めていきます。
 アメリカ市場では投資家グループが主導する「Sake ONO」プロジェクトから製造委託を受けた商品を販売しています。日本食レストランではなく、カクテルを入り口としてハイエンドなバーやホテル市場を開拓する戦略です。各州100店舗での販売を目標とし、ニューヨーク、カリフォルニアではわずか8カ月で達成しました。

地元・長岡市摂田屋地区での活動にも積極的です。

 春の「吉乃川 蔵開き」、夏の長岡まつり大花火大会、秋の「HAKKOtrip(ハッコートリップ)」など年間のイベントに加えて空き家の活用促進なども行い、地域の活性化に取り組んでいます。家族で楽しめる催しやお子さんの職業体験などの企画を用意し、次世代の学びの場となることも大切にしてきました。
 また、2022年に発足した「宮内・摂田屋method(メソッド)」は、現在は地域の若手が主体的に企画・運営ができる体制を整えています。若手をフォローしながら摂田屋という地域の歴史と価値を、現代に合わせた形で発信し続けます。

本年度の展望をお話しください。

 生産体制とマーケティング戦略の見直しを計画しています。原料米価格の高騰により価格改定を検討せざるを得ない状況ですが、お客さまのお酒との接し方が変わっていく中で、改めて消費者のニーズに合わせた商品開発が必要になります。
 吉乃川の魅力である、価格と品質のバランスが取れた商品を提供できるような体制をつくっていきます。
 日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録され、伝統産業の現代的価値を再定義するチャンスです。身近な存在である酒蔵の価値を、特に若年層に伝える取り組みを強化していきたいものです。

若い頃の自分にアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけますか。

 英語でのコミュニケーション能力を鍛えておくことですね。週に複数回、海外のバイヤーや投資家との商談があり、英語でのニュアンスの正確な伝達に苦労しています。ビジネスだけでなく、関係構築の場面でも語学の重要性を実感しています。

Overview [概要]

吉乃川ファンとの接点づくりの場となる「醸蔵」
◼所在地 〒940-1105 長岡市摂田屋4丁目8番12号
TEL.0258-35-3000㈹ FAX.0258-36-1107
◼創業 1548(天文17)年
◼事業内容 清酒製造販売
◼資本金 2,100万円
◼従業員数 90人
◼支店 東京支店
◼ホームページ https://www.yosinogawa.co.jp/