「ビジネスと人権」への取り組みを推進
昨年12月、社会保険労務士制度が創設55周年を迎えました。
今年1月には県社労士会で記念式典を行いました。全国社労士会連合会では「Go on, Go next. 変わらない想いとともに、明日へ。」とメッセージを掲げ、独自に記念動画を制作し、配信しています。
今年、特に力を入れることは。
「ビジネスと人権(BHR)」への取り組みです。サプライチェーン(供給網)全体での人権リスクの特定と予防・改善を求める「人権デューディリジェンス(適正評価)」への対応が企業に求められるようになっています。これは大企業だけの問題ではなく、中小企業が多い新潟のような地方にも波及してくるでしょう。
企業に求められる姿勢は、多様性を認めること、そして公平性です。人権デューディリジェンスの確立には、労務監査の基準づくりから始めなければなりません。ある程度ベースとなるガイドラインはありますから、それをどう実践するか。企業における労務監査業務の専門家である社労士にご相談いただきたいと思います。全国連合会では、この問題に対応できるBHR推進社労士養成のための研修会を実施しており、新潟でも増員を目指しています。
また今年10月には政府の「国家資格等情報連携・活用システム」の運用が始まり、社労士資格登録や各種申請などがオンラインでできるようになります。全国連合会のプラットフォームでは、会員サービスを充実させたり、会員以外にも資格情報を提供したりすることを検討していますので、その準備も進めています。データを活用し、デジタル社会にふさわしいスマートな社労士業務の実現を図ります。
運送業や建設業、医師の時間外労働上限規制の適用も始まりました。
就業規則の整備などの依頼はまだありますね。特に医師の労働時間短縮は大変です。新潟県医師会の医療勤務環境改善支援センターへの相談件数が増加することも見込まれるため、当センターに医療労務管理アドバイザーとして登録している社労士を増員することも検討中です。
次世代のリーダーに望むことは。
「価値観の違う人に偏見を持たない」と「任せたことに責任を持つ」ことですね。社労士の大事なスキルは傾聴です。偏見があっては相手の方の話を正確に把握できないので注意しています。また、リーダーが部下の失敗の責任を取るのは当然。これからはこの二つができる人がリーダーになると思いますよ。
Overview [概要]
◼所在地 |
〒950-0087 新潟市中央区東大通2丁目3-26 プレイス新潟1F TEL.025-250-7759 FAX.025-250-7769 TEL.025-244-9246(街角の年金相談センター新潟・予約専用ダイヤル) |
◼設立 | 1978年12月 |
◼事業内容 | 年金、人事・労務、労働諸問題の未然防止と速やかな解決 |
◼会員数 | 開業 332人、法人社員 67人、非開業 156人、合計 555人(2024年1月31日現在) |
◼ホームページ | https://www.sr-niigata.jp/ |