昨年創立40年を迎え、代表取締役に就任しました。

　冷蔵、空調、厨房設備の設計・施工から引き渡し後の維持管理まで一体的に行い、故障やトラブルなどに24時間３６５日対応可能なメンテナンス体制を整えてきました。メーカーや下請け業者を介することなく、直営の工事システムで施工を行うことで、お客さまの細かな要望に柔軟に対応できるという強みがあります。近年は電気料金高騰や環境への配慮などを背景に、省エネの機器導入が進んでいます。中でも当社が全国シェアの７割を誇るのが、扉付きの冷凍ショーケース。新潟県内のスーパー各店をはじめ、ディスカウントスーパーの「オーケー」（横浜市）など全国展開するお客さまにも愛用いただいています。

幅広い世代に向けた業界ＰＲにも積極的です。

　時代の変化とともに設備に求められるものは変わってきます。食に関する仕事はなくなる心配がない一方で、少子化による人材不足は業界全体に関わる懸念事項でもあります。そのために近年力を入れているのが、冷凍設備業界の情報発信です。現在、長野県で新しい営業所の開設を予定していますが、そこでは親子で職業体験などができる施設を計画しています。冷蔵・空調設備は企業向け（ＢｔｏＢ）の取引で、一般の方は目にする機会が少ないですが、地域の皆さまの生活に直結しています。職業体験を通してこの仕事の役割や必要性を地域の子どもたちや親御さんに体感してもらうことで、地域の雇用促進や業界の未来を担う人材の育成にもつなげたいと考えています。

地域貢献への思いをお聞かせください。

　地元柏崎に限ったことではありませんが、多くの企業がリクルーティングに課題を抱えています。当社事業とは別に、高校生向けの企業ＰＲ冊子の制作や小学生対象の職業体験授業などを企画してきました。実は私はゲーム会社に勤務経験があり「課題解消はゲーム」と捉えています。ゲームをクリアしていくような喜びや楽しみを見いだすには何が必要か、私自身が楽しみながら企画を練っています。

次世代のリーダーに望むことは。

　何かを選択しなければならない時に、自分が苦手だと思う方をあえて選ぶことでしょうか。楽だと感じることを続けても、経験やスキルは積み重ならないと考えています。難しいと感じるチャレンジこそが、新しい世界を広げてくれるはずです。