自然災害への対応についてお話しください。

　一昨年12月の豪雪により発生した佐渡市の停電を教訓にして、昨年11月、東北電力ネットワークと合同で「離島非常災害訓練」を実施しました。災害に備えた訓練が住民の皆さまの安心へつながればと思います。
　能登半島地震でも応援体制をつくり、石川県の電力復旧に迅速な対応に当たりました。電力インフラを守る「使命と責任」を強く持ち続けています。
　また今回を機に自然災害時の社員とその家族の安否確認、安全確保を最優先にして、これまでの行動計画に足りなかった津波避難を再検討し見直しました。

今年は記念すべき年ですね。

　１９４４年に東北電気工事が誕生し、今年で80周年を迎えます。91年にユアテックに社名変更。先人たちが時代のニーズに合わせながら現在の事業体制を構築してきました。地域の皆さまと歩んだ80年間に対し、心より感謝申し上げます。
　今年は中期経営計画の見直しに当たり、経営理念を根底に据えながら「個」の可能性や価値観の多様化に対応し、持続的な成長を目指していきます。またＤＸを積極的に推進することで、業務の効率化を進めます。
　弊社はこれまでも事業所の建物のエネルギー収支を実質ゼロにするＺＥＢ化や社有車の電気自動車（ＥＶ）化を進めており、再生可能エネルギー、省エネルギー関連の工事を通じ、脱炭素化に向けた取り組みも推進しています。
　６年前から「働き方改革委員会」で時間外労働の上限規制適用に向けた準備を行い、また「健康経営優良法人」の認定を得て、健康経営に関する理念・計画も進めています。

次世代のリーダーに望むことは。

　若い人たちには、どういう認識を持っているか尋ねることがあります。ＥＳＧ（環境・社会・ガバナンス）の観点を重視し、持続可能なサステナブル経営に取り組むことは企業として重要な課題の一つです。投資家などステークホルダー（利害関係者）への認識も持ってほしいです。
　弊社は話し話せる職場を目指した「声を上げる文化」の醸成に取り組んでいます。大切なのは対話を繰り返し「人を大事にする」こと。次世代リーダーには、課題を見つけ解決する力を鍛え、また情報の伝え方、伝わり方は大事なことからコミュニケーション能力を高めてほしい。その上で魅力ある職場環境、働きたいと思える会社をつくってほしいですね。