人と企業の「働きがい改革」をサポート

水戸 伸朗 氏
近年はどんな相談が多いですか。
病気治療と仕事の両立支援ですね。ご本人と企業、医師と社労士の「四位一体」で進められればいいと思っています。メンタルヘルス不調からの復職のお手伝いも増えています。
また「ビジネスと人権」(BHR)の重要性が高まっています。全国連合会ではサプライチェーン(供給網)全体での人権侵害を把握し、改善に取り組む「人権デューディリジェンス」に対応可能な社労士600人の養成を目標に研修を行っています。
採用と退職のトラブルや、ハラスメントの相談も多いですね。ハラスメント研修や社内セミナーのオファーが年々増加しています。
雇用保険法や育児介護休業法が改正されました。
出生後の休業や育児のための時短勤務をする場合など、雇用保険からの給付が拡充されました。非常に要件が細かく、出産・育児に関わる給付には特に神経を使います。
企業に対して法改正への対応をアドバイスするのも社労士の重要な仕事の一つです。日本では人材不足が加速しています。企業は働く人から選ばれる「人を大切にする会社」を目指し、多様な人材が働きがいを見いだせる「働きがい改革」にシフトすべき時代を迎えており、その支援もしていきます。
これからの社労士に求められることは何でしょうか。
デジタル化に対応する必要に迫られています。昨年12月に「社労士事務所デジタル化フェア」を新潟市で開催。社労士業務関連の17社が出展し、100人ほどの来場者がありました。どんな年代の社労士もデジタル対応ができるよう、会として一生懸命バックアップしていきます。
全国連合会では昨年から第9次社会保険労務士法改正を国に働きかけているそうですね。
本年度中の通常国会で改正を達成したいと活動しています。一番大きな改正点は「社労士の使命規定」が法に明記されること。責任も、やりがいも大きくなります。どんなにAIが発達しても、人の問題を全て解決することはできません。社労士の仕事はなくならないと信じています。
若い頃の自分にかけたい言葉は。
20代半ばまでトラブルが続き、大変な苦労をしました。将来を悲観していた自分に「君が思っているほど未来は悪くないよ」と言ってあげたい。27歳で恩師の社労士事務所に入り、働きながら勉強して30歳で社労士免許を取得。「社労士を選んでよかったね」とも声をかけたいです。
Overview [概要]

◼所在地 |
〒950-0087 新潟市中央区東大通2丁目3-26 プレイス新潟1F TEL.025-250-7759 FAX.025-250-7769 TEL.025-244-9246(街角の年金相談センター新潟・予約専用ダイヤル) |
◼設立 | 1978年12月 |
◼事業内容 | 年金、人事・労務、労働諸問題の未然防止と速やかな解決 |
◼会員数 | 開業 322人、法人社員 67人、非開業 175人、合計 564人(2025年1月31日現在) |
◼ホームページ | https://www.sr-niigata.jp/ |