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中国の新工場稼働 設備投資で生産性を向上

代表取締役社長
田村 幸夫

2024年度のトピックは。

 昨年2月、射出成形機事業を分社し、工作機械専業メーカーになりました。工作機械事業単体の売り上げは目標プラス10%と、いい形で中期経営計画の最終年度を終了。4月からスタートした新中期経営計画の3カ年でさらなる成長を目指します。
 本年度は中国・上海、アメリカ・シカゴ、東京で大規模な工作機械展示会が開催されます。当社の売り上げは国内約4割、中国とアメリカでほぼ6割。開催の3地域は主戦場です。新機種を出品し、製品、技術、サービスをPRして商談発展につなげたい。新規顧客の獲得が目標です。
 また中国・寧波の子会社「新潟机械科技」の新工場が1月から稼働。5月に開所式を予定しています。以前の工場に比べ面積は2倍の約2万平方メートル、工場棟2階、事務所棟4階建てで、太陽光発電を備えた最先端工場。日本人5人と現地採用の社員計80人体制です。多くの方に見ていただき、生産性アップをアピールしていきます。

具体的な戦略をお話しください。

 旧新潟鐵工所時代から手を加えて使ってきた基幹システムが古くなりました。今年は更新して本格運用を始めます。新しい基幹システムで販売、生産、売上・売掛、原価管理の業務効率を大幅に上げ、生産性向上と経費削減を期待しています。
 設備機の増強も推進します。昨年は横形研削盤を新たに導入し、今年は立形研削盤を増設します。中国の新工場の増産に合わせ、万全な態勢で日本の工場でも増産供給に臨みます。
 当社の前身である新潟鐵工所は信濃川に近い場所にありましたが、1964年の新潟地震で被災したため、現在の地に移って今に至ります。築60年の部分は折々で修繕してきましたが、今年から本格的に直します。

次世代のリーダーに望むことは。

 お客さまの真のニーズをしっかりつかめるリーダーが望ましい。アメリカのマーケティング学者、T・レビット博士の「4分の1インチのドリルを購入した人々が必要としているのは、直径4分の1インチの穴である」という有名な言葉があります。真のニーズを深掘りするためには顧客情報を事前に調べて把握し、提案しなくてはなりません。熱意を持って相手と対峙(たいじ)することも求められます。私自身は社員の自主性を重んじ、画一的な「報・連・相」を強制しません。どうしても意見を通したいなら、表面的な慣習ではないやり方を自ら考えて実行するものだと考えています。

Overview [概要]

中国子会社 「新潟机械科技(寧波)有限公司 新工場」
◼所在地 〒950-0821 新潟市東区岡山1300番地
TEL.025-274-5121 FAX.025-271-5827
◼設立 2003年4月4日
◼事業内容 工作機械、専用機、オーバーホール、賃加工 等
◼資本金および資本剰余金 30億1,800万円(内 資本金6,800万円)
◼売上高 88億7,500万円(2024年3月期 見込み)
◼従業員数 250人(2023年3月現在)
◼支社・拠点 大宮支店、大阪支店、名古屋支店、九州サービス
米国 シカゴ、中国 寧波、ドイツ デュセルドルフ
◼グループ会社 NIIGATA MACHINE TECHNO USA, INC.
新潟机械科技(寧波)有限公司
◼ホームページ https://n-mtec.com