段ボールの価値を発信 新たな可能性追求
森井 康 氏
昨年はどんな1年でしたか。
9月に朱鷺メッセ(新潟市中央区)で開催された「にいがた防災産業展」に出展し、当社が力を入れている段ボール製のパーティション「あんしんウォール」を広くPRできました。全国には70万台以上の自動体外式除細動器(AED)が設置されていますが、実際の救護場面では救護する側もされる側も人目が気になり、行動をためらいがちです。「あんしんウォール」はその心理的障壁を取り除くもので、公共施設や学校、商業施設などから引き合いが増え、大口の販売にもつながっています。製品を売るだけでなく、製品の用途や使い方を社員自身がしっかり理解し、実践できることも大切。昨年は営業チーム長が防災士、営業担当役員は心肺蘇生を普及する「PUSH(プッシュ)プロジェクト」の指導者資格など、各種資格取得や社内での救護講習にも取り組みました。
一方、業界全体としては厳しい年でした。国内の段ボール産業は3年連続で前年取り扱い量を下回り、主原料の段ボール原紙をはじめ副資材・エネルギーコストも高止まりが続いています。物価高や少子化、取引先の生産量減少が重なりましたが、新潟の特色であるコメ関連の食品業種は比較的堅調で、燕三条の金属加工業など多彩な取引先に支えられた1年でもありました。
本年度の経営方針は。
資材・人件費の高騰に対応するため、品質とサービスを維持し、安定供給を図るためお客さまに適正な価格への見直しをお願いしていきます。納品体制や物流改革にも力を入れます。もう一つは、段ボールの強みや重要性をさらに発信していくことです。代替品がほぼなく、回収率97%、再生率93%近くを誇るサステナブルな素材でありながら、業界全体が長年控えめに歩んできました。どんな製品もそのままの状態でトラックに乗ることはありません。段ボールは主役の品物を守るいわば黒子。黒子がいなければ舞台は成り立ちません。「紙から離れるな」という先代の教えを守り、会社見学や出前授業などを通じて、段ボールの価値を伝え続けていきます。
座右の銘をお聞かせください。
「一期一会」です。多くの人がいる世の中で、お会いできるのは縁があるということ。そのご縁を大切にしてきました。そして「凡事徹底」。どんなに小さなことでも、きちんと続けること。それがブレない経営につながります。創業107年という歴史も、日々の積み重ねの産物です。
Overview [概要]
| ◼所在地 |
〒959-0215 燕市吉田下中野1551番地2 TEL.0256-92-2155 FAX.0256-92-6156 |
| ◼創業 | 1919年1月8日 |
| ◼事業内容 | 段ボールシート及び段ボールケース製造販売、包装資材販売 |
| ◼資本金 | 4,500万円 |
| ◼売上高 | 31億円 |
| ◼従業員数 | 100人 |
| ◼営業所 | 東京営業所、東北営業所、山形営業所 |
| ◼グループ会社 | ㈱オーエムパック、㈱ペック、モリックス運輸㈱、エクセレント㈱、森井香港有限公司、森井包装設計(深セン)有限公司 |
| ◼ホームページ | https://www.morii-group.co.jp/ |

