経営の目的を忘れず、環境の激しい変化に対応

五十嵐 一也 氏
本年度のトピックをお聞かせください。
食品安全マネジメントシステムの国際規格「ISO22000」の認証を昨年度末に取得しました。これからは、衛生管理の国際的手法「HACCP(ハサップ)」にのっとり、食品安全のリスク低減のために工程をルール化し、社員の意識改善も含め継続的に取り組みます。海外事業をさらに大きく展開するために、国際規格の認証は必須です。
主力である介護食とレスキューフーズ商品、創業の原点である畜肉常温製品など、今まで育ててきた商品に改めて取り組み、再構築してさらに安心安全な食品をお客さまに届けることに軸を置きます。
特に注力する事業は何ですか。
1972年に製造を開始した高齢化社会対応食品の開発は当社の使命です。アジア諸国の高齢化が今後一気に進むのは間違いありません。開発型企業として国際社会にも貢献していきます。
経営で大切にしていることは。
2年前の社長就任時に中期5カ年計画を策定しましたが、その後、環境が大きく変化しました。新型ウイルスのまん延が続き、海外との取引も困難な状況。介護食事業の海外展開も、不安定な国際情勢の影響を受け、計画通りに進んでいない状態です。どうにもならない外部環境の今、「攻め」より「対応」の姿勢で経営に当たっていきます。
世界の危機的状況を受け入れず、自分たちだけは大丈夫という意識が先行していては、何事もうまくいきません。周囲が大きく変化し、今後も変わり続けることを一人一人が認め、意識すると会社もいい方向に行くと信じ、社員にも伝えています。
今年は外部環境などの大きな変化を捉え、中期5カ年計画の見直しを考えています。新製品を投入し、経営の「対応」から「攻め」への切り替えのタイミングを考えながら戦略を立てていきたいと思っています。あと2年で設立70周年です。節目の年を迎える時期に経営を預かったことに感謝していますし、経営の一番の目的である事業存続を忘れないよう、肝に銘じています。
若い世代に伝えたいことは。
自分たちがこれからの新潟を盛り上げていく、という強い気持ちで、地域を元気づけてほしいですね。社会人として最も重要な心身の健康に留意し、リアルでも人と関わる機会を意図的に増やして人間関係を広げ、偶然の出会いを大切に、自己成長してほしいです。
Overview [概要]

◼所在地 |
〒949-7492 魚沼市堀之内286 TEL.025-794-2211 FAX.025-794-3225 |
◼設立 | 1955年1月18日 |
◼事業内容 | 食品製造業(食肉常温品・介護食・治療食・災害食 他) |
◼資本金 | 2億5,000万円 |
◼売上高 | 53億3,333万円(2021年3月期) |
◼従業員数 | 228人 |
◼営業所 | 東京営業所、東北営業所、関西営業所、九州営業所、バンコク駐在員事務所 |
◼グループ会社 | デビフペット株式会社、ホリカサービス株式会社 |
◼ホームページ | https://www.foricafoods.co.jp |