地域に貢献、「面倒見の良い病院」目指す

認知症疾患医療センター長
兼任
成瀬 聡 氏
開院20周年を迎えます。
みどり病院は2002年10月、回復期・慢性期医療を担う病院として開院しました。私が就任して10年になりますが、地域の高齢化が進み、次第にその役割も変わってきています。
回復期のリハビリテーション、認知症の治療ケア、在宅医療のサポートに力を入れています。最新鋭の機器を取りそろえ、専門性を持ったスタッフが質の高い各種リハビリを行っています。認知症については早期発見・早期介入に重きを置いています。認知症と診断されても、多くの方は地域で穏やかに生活できますから、怖がらず受診してほしいですね。
在宅医療に関しては、適切な治療やリハビリを行った後、在宅へとシームレスに(切れ目なく)連携することが大切です。地域包括ケアシステムの一翼を担う使命を持つ当院では、ケアマネジャー、開業医の先生方、在宅医療スタッフと綿密に連携し入退院をサポート。「面倒見の良い病院」として地域に貢献していきます。
新型ウイルス禍ではワクチンの集団接種を行いました。
患者さんは高齢の方や認知症の方が多いため、接種を受ける方が席に座り、打ち手が移動するかたちで実施。400人規模の集団接種をスムーズに行うことができました。また新型ウイルスに感染した患者さんに対し、オンライン診療を行いました。今後は幅広い患者さんへオンライン在宅診療を進めていきます。
早期発見が大事な認知症ですが、ウイルス禍で受診を控えた結果、進行が見過ごされている方が増えています。認知症などの病気を社会が安心して受け入れられる、地域共生社会を目指したいですね。当院では認知症家族教室を定期的に開いており、認知症と診断された方々によるつどいの場「おれんじドア みどりの森」も開催しています。
また、診断の技術向上により若年性認知症と診断される方も増えています。現役で働いている方が同じ仕事を続けるのは難しい。農業と福祉施設が協同する農福連携に倣い、若年性認知症の方が働ける場が出てくることを期待しています。
若い世代へのメッセージをお願いします。
病院で働くスタッフはそれぞれ専門性が高いため、職種ごとに全員がリーダーシップを発揮する「シェアドリーダーシップ」でチーム医療を行っています。これから社会に出る皆さんも、職場を強くするリーダーシップを念頭に置いてほしいですね。
Overview [概要]

◼所在地 |
〒950-0983 新潟市中央区神道寺2-5-1 TEL.025-244-0080㈹ FAX.025-244-0050 |
◼開院日 | 2002年10月1日 |
◼事業内容 | 病院 |
◼診療科目 |
内科、消化器内科、脳神経内科、リハビリテーション科、 循環器内科、呼吸器内科 |
◼職員数 | 599人(2022年4月現在) |
◼病床数 | 261床 |
◼事業所 |
介護老人保健施設「みどりケアセンター」、 介護老人保健施設「緑樹苑」、緑樹苑通所リハビリテーション、 みどり訪問看護リハビリステーション、居宅介護支援事業所 |
◼委託事業 |
新潟市認知症疾患医療センター、 新潟市地域包括支援センター宮浦東新潟、 新潟市在宅医療・介護連携ステーション中央第二、 生活支援体制整備事業 |
◼ホームページ | https://www.midori-gr.jp/ |