今年のトピックをお話しください。

　昨年度からの「中期経営計画２０２３」を踏まえ、「２０２４年度事業計画」と「２０２４年度営業推進計画」を策定しました。私たちが取り組むのは、各種セミナーや個別相談などを通じた、働く仲間の生活応援運動です。各店舗を相談の拠点とし、扱う商品の多様化・多岐化に対応しながら、一人一人のライフプランに合わせた多面的な金融サポートに力を入れます。
　また、事業を進める上で欠かせないコンプライアンス（法令順守）を重要視しています。不正やハラスメントなど、法令や社会規範からの逸脱は許されることではなく、組織内外に通報窓口を設置すると同時に、全役職員に対する教育・啓発、自己チェックを定期的に実施しています。
　能登半島地震に関しては、被災者支援や復旧・復興のために総額１千万円の義援金を寄付。被災された方の生活再建と復旧を支援する特別融資制度「災害救援ローン」などの取り扱いも始めました。子育て支援にも力を入れ、生まれた子どもに計10万円分の定期預金を贈る県の「こむすび定期」に参画し、ろうきん独自のプレゼントを提供しています。
　日本健康会議の「健康経営優良法人２０２４」では、今年も「ホワイト５００」に認定されました。「体の健康」に加え、昨年から取り組む「心の健康」にも力を入れています。

奨学金事業はいかがですか。

　創立30周年事業で設立した新潟ろうきん福祉財団が取り組む「奨学金給付事業」では、２０１３年度から県内の高校生に対し返済不要の奨学金を給付、昨年度から募集を１００人に拡大しました。今年３月の「奨学生の成果報告会」では、たくさんの感謝の声と将来の夢をお聞きしました。ろうきんの掲げるキャッチコピーは「はたらくあなたの、いちばんそばに。」です。奨学生の夢を聞き、改めていい言葉だと思いました。働く人の夢と共感を創造する協同組織の金融機関として、これからも「ろうきん運動」を推進します。

次世代のリーダーに望むことは何でしょうか。

　勘違いしない・張り切らない・怖がらない・アンテナは高く・チームワーク・孤立者をつくらない・逃げない・見過ごさない・信頼関係。この九つを新しく支店長になる５人に話しました。立場が変わると責任は重くなる。でも間違ったら直せばいいのです。ぶれずに判断し、職員の力を引き出して発揮させるリーダーになれと伝えたいです。