今年のテーマをお聞かせください。

　昨年創立60周年というターニングポイントを迎えました。今年は次のステージへと行く「チャレンジの年」と位置付け、「成功の種が芽吹く年」と考えます。「船が港にいる時は安全だが、船の本来の目的は港に留まることではなく、航海することである」という言葉があります。大海原に出るために船は造られている。私たちも安全な地点にいるのではなく、大きく広がる外の世界に出て行くことを考えていこう、と話しています。

人材不足が課題の業界です。

　私が現在会長を務める県ビルメンテナンス協会では、テレビＣＭなどで業界のイメージアップを図っています。働き方改革セミナーを実施し、各会員企業の求人についてホームページに掲載するなど、新しい取り組みも実施しています。全国ビルメンテナンス協会でも、人手不足を補うためビルクリーニング分野の特定技能外国人の受け入れに力を入れています。今年は県内でも外国人の採用について大きな動きがあるでしょう。
　また、労働力不足を補うためにはデジタルを駆使した業務効率化も欠かせません。会社としてもＤＸを推進し、昨年から勤怠管理システムを導入しています。

力を入れる取り組みは。

　環境省が策定した認証制度「エコアクション21」に全社を挙げて取り組んでいます。ガソリンや灯油の使用量などの実態把握と目標数値達成に向けた努力をしており、毎年１回、外部団体の審査を受けています。
　ペーパーレス推進にも力を入れ、５、６年前からファクス文書もパソコン上で確認しています。現場ではまだ紙ベースの場合が多いので、こちらのデジタル化も進めたいですね。
　コンプライアンス（法令順守）もさらに徹底していきます。ビルメンテナンスの仕事では、バックヤードまで入らせていただくことが多々あります。当然のことですが、お客さまに安心して利用していただけるよう、社内で常日頃から注意喚起しています。

次世代のリーダーに望むことは。

　チャレンジする姿勢でしょうか。常に面白そうなことを探し、既成概念にとらわれず新しいことに挑戦する。現状の課題に向き合い、どう解決するかポジティブに考えて、変化を恐れず、前向きな判断を繰り返す力が大切です。周囲とのコミュニケーションを怠らず、しっかりした信頼関係を構築することも必要だと考えています。