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介護と保育の現場から取り組むリサイクル事業

理事長
中野 勇

使用済み紙おむつの再資源化で内閣総理大臣賞を受賞しました。

 勇樹会は、高齢者事業と保育事業を行う社会福祉法人です。お年寄りや子どもが日々生活する施設ではエネルギーが多く消費され、紙おむつなどの廃棄物も大量に排出されます。エネルギーの好循環を実現するべく、法人内に研究部門を設け、福祉現場で実践しています。その取り組みが高く評価され、令和5年度リデュース・リユース・リサイクル推進協議会で「内閣総理大臣賞」をいただきました。前年度には県の「新潟県優良リサイクル事業所」として表彰されており、県から推薦をいただいての受賞となります。
 紙おむつリサイクル事業を始めたのは平成28年のこと。紙おむつを再資源化し、木くずなどと混ぜて製造したペレット燃料は、すでに新潟市中央区の「特別養護老人ホーム 柳都の杜」の給湯用ペレットボイラーで使用しています。取り組み始めた当初から、間違いなく良い事業だという自信がありました。今回の受賞で報われた気持ちです。

最近のトピックをお話しください。

 佐渡市の「特別養護老人ホーム 朱鷺いろの杜 梅津」が9月にオープンします。自立支援介護(科学的介護)を行う特養とショートステイで、お客さまを元気にするため最新のリハビリ機器も準備しています。この施設には、給湯用ペレットボイラー2台を設置します。ボイラーで使用する木質ペレット燃料、屋根に設置する太陽光発電から施設で消費されるエネルギーの半分を賄いたいと思っています。佐渡は豊かな森林資源があり、間伐材や原木廃材などから木質ペレットの原材料を産出できると見込まれ、木質バイオマス燃料の活用が期待される地域です。木質ペレットを普及させ、島内のバイオマスエネルギーの循環を生み出すことは、森林整備による林業の活性化にもつながります。また、非常災害時には熱の自給が可能となり、佐渡市の防災性向上に貢献できるでしょう。この取り組みが、脱炭素化を進める佐渡、そして日本を引っ張っていく事業になることを望みます。佐渡市の若手職員はやる気にあふれた方が多く、勉強会へも熱心に参加してくれており、大いに期待しています。
 一方で、少子化に伴い保育事業は公立から民間へという流れが生まれています。私たちの運営する保育施設では、主体的に遊ぶ「子どもが主人公」の園づくりを行っています。今後も子どもがのびのび成長する保育を進めていきます。

Overview [概要]

特別養護老人ホーム 朱鷺いろの杜 梅津
◼所在地 〒950-0843 新潟市東区粟山706番地1
◼創業 1977年6月
◼事業内容 保育園、こども園、子育て支援センター、特別養護老人ホーム、通所介護(デイサービス)、短期入所生活介護(ショートステイ)、居宅介護支援、保育専門学校
◼職員数 786人(2024年4月1日現在)
◼運営施設 保育園18園、こども園1園、特別養護老人ホーム2施設、通所介護(デイサービスセンター)6施設、短期入所生活介護(ショートステイ)4施設、居宅介護支援事業所4事業所、佐渡保育専門学校、勇樹会リサイクル研究所
◼ホームページ https://yuukikai.com