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「発酵」を軸に日本酒の新たな価値を創出

代表取締役社長
髙澤 大介

昨年のトピックをお聞かせください。

 2022年に引き続き、当社の看板商品「菊水ふなぐち」発売50周年イヤーとして記念事業を実施しました。謝恩企画として行ったのが「ありがとう全国行脚」です。北海道から鹿児島県まで、各地からご応募された「ふなぐち」ユーザーの方々のもとへ、日頃のご愛飲のお礼とごあいさつに伺いました。親子3代で飲んでくれている方や、玄関に缶を積み上げて出迎えてくれたお客さまもおり、従業員にとっては自分が関わっている仕事の意義ややりがいを再認識できたありがたい機会になりました。

12年から続く「KIKUSUI Renewal Plan(菊水リニューアルプラン)プロジェクト」の新たな企画も始動しました。

 当社では「持続する蔵」をコンセプトに蔵の大規模な刷新を進めてきました。現在は、この先の酒蔵の在り方を見据えて「発酵」を五感で楽しめる施設の整備を行っています。オープンは25年度の予定です。
 私たちは創業から140年以上にわたり、「北越後」の地に根差して風土と歴史を大切に酒造りに励んできました。北越後とは、飯豊連峰を望み豊かな自然の恵みを享受する越後平野北部の環境や地域性を、親しみを込めて表現したもの。新しい施設では、北越後ならではのテロワール(風土)を体感してもらえる機会がつくれればと考えています。

普段日本酒を飲まない方や若い世代へのPRにもつながりそうです。

 若い世代の日本酒未体験は顕著です。いきなり飲んでくださいではなく、発酵の面白さや奥深さを示して、そこから日本酒に興味を持ってもらうという丁寧なアプローチが大切です。ただ飲んで酔うといったイメージを変えていく必要があるでしょう。これからの日本酒は「嗜(たしな)む」ものであり、会話や食事の時間を豊かにするためのエッセンスとして、新たな価値やエンターテインメント性を見いだしていきたいと思います。

次世代のリーダーに望むことは何でしょうか。

 好奇心を失わず、挑戦を恐れないことです。企業の価値は持続年数だと私は考えています。経営者はどんな状況であろうと何かに可能性を見いだし、事業を継続して利益を出さなければなりません。そのために自分の目で見て、調べ、体験するという経験はリーダーにとって必須であり、それが企業経営の礎として生きてくるでしょう。

Overview [概要]

本社外観
◼所在地 〒957-0011 新発田市島潟750
TEL.0254-24-5111 FAX.0254-23-5255
◼創業 1881(明治14)年
◼事業内容 清酒製造販売、リキュール製造販売、全酒類卸小売販売、その他食料品製造販売
◼資本金 9,950万円
◼従業員数 122人(役員等除く、2023年10月末時点)
◼米国現地法人 KIKUSUI SAKE USA,INC
◼ホームページ https://www.kikusui-sake.com/